2022年01月24日

去年の暮れから、院内の一角でよもぎ蒸しのプログラムを開始しました。保温性のあるポンチョをきて、よもぎの蒸気を全身に浴びてリラックス。いい汗をかいた後は、体の芯から暖まるのが実感できます。更年期の冷えや月経困難にも効き目がありそうです。

体が冷えることの弊害については、いつも患者さんにお話ししています。実際、この時期は（ショウガなどの成分の入った）体を温める漢方薬をよく処方します。クリニックのある川西は、江戸時代には有馬温泉とならぶ温泉郷で、同時代の「るるぶ」ともいうべき「摂津名所図会」にも平野や一庫が温泉郷として紹介されています。そういえば、昭和４０年代までは、市内にたくさんの温泉地がのこっていました。子供の頃、叔父たちにつれられ、多田の釜風呂に行った記憶があります。雪国のカマクラのような薄暗いドーム状の蒸し風呂で、本場フィンランドも顔負けの本格的ミストサウナでした。いまから考えると、脱水をおこしやすい子供を長時間サウナ風呂に入れるのはどうかと思いますが、大人の仲間入りが出来るのが嬉しくて、じっと我慢していたように思います。風呂から上がると、叔父達は地酒とぼたん鍋で盛り上がっていたのを思い出します。

当院のよもぎ蒸しプログラムは、おかげさまで開始早々たくさんの予約をいただいています。午前診に一枠、午後診に二枠のみになりますので、通院中の患者様はあらかじめ電話で御予約ください。コロナ禍で温泉地はおろかスーパー銭湯にも行きにくい昨今、川西の駅前でしばしの温泉気分に浸ってみるのも悪くないと思います。

（川西市報　みらいふvol37)

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