2019年09月30日

広報かわにし「みらいふ」の９月号に「悩んでいませんか女性の尿漏れ」という記事を掲載しました。クリニックでは女性の理学療法士さんと一緒に「健康回復プログラム」という尿漏れや骨盤臓器脱のリハビリにも取り組んでいます。興味のある方は一度ご相談下さい。

（URL)　広報かわにし 9月号　p.22

女性の尿漏れについて

解剖学的に尿道が短い女性は、尿漏れに悩む方がたくさんいらっしゃいます。成人女性の３−４人に１人が、尿漏れを経験するという報告もあります。実際に　尿漏れの患者さんを診察していると、過活動性膀胱や骨盤臓器脱（いわゆる子宮脱）などの疾患が見つかる事もあります。過活動性膀胱には良いお薬がありますし、骨盤臓器脱には、TVM手術（骨盤底を　膣から挿入したメッシュで支える手術）やペッサリー（膣内に挿入する矯正リング）などの治療が有効です。「歳をとるとそんなもの。」とか「どこに相談していいか判らない。」などと言わず、症状の継続する方は、一度　泌尿器科や婦人科の専門医にご相談ください。（この分野はウロギネコロジーと呼ばれています。）

軽い尿漏れや骨盤臓器脱は、肥満や生活習慣の改善、あるいは骨盤底筋トレーニング（体幹や陰部の筋トレ）などでかなり改善します。勤務医時代は、女性の理学療法士さんと共同で、ウイメンズヘルス部門のリハビリ療法を担当して参りました。地域医療においても、医師や助産師、排尿専門看護師、保健師、理学療法士などが職種を越えて連携し、女性のQOL(生活の質)を向上させていければいいと考えています。

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