院長コラム

与謝野晶子とパンデミック

2020年09月04日

髪の長い女性を象った臙脂色(えんじ色)のロゴが当院のシンボルです。臙脂色は、早稲田大学のユニフォームや阪急電車の車体でもおなじみですが、当院の臙脂は、ちょっと明るい感じです。この色を好んだのが明治〜大正にかけて活躍した女流詩人与謝野晶子でした。

脂色《えんじいろ》は誰にかたらむ血のゆらぎ春のおもひのさかりの命(歌集「乱れ髪」)

これは与謝野晶子が残した情熱的な詩の一つです。明治期の晶子は、恋愛への情熱を華やかにうたいあげて注目をあつめましたが、大正期に入ると社会問題にも取り組み、女性問題や教育問題へも積極的に情報発信していきました。丁度、第一次大戦が終結した1918~19年、「スペイン風邪」と呼ばれるパンデミックが世界を席巻し、極東の日本でも38万人の死亡者が出ました。今ではスペイン風邪は 新型のインフルエンザである事が判っていますが、当時は有効な治療やワクチンもなく、予防法も知られていませんでした。新型インフルエンザは 神戸や横浜、門司などに上陸し、全国に張り巡らされた鉄道網とともに地方都市へ伝搬しました。そのとき 明子は次のような警句を発しています。

「政府はなぜいち早くこの危険を防止するために、大呉服店、学校、工業物、大工場、大展覧会等、多くの人間の密集する場所の一時的休業を命じなかったのでしょうか」 「そのくせ警視庁の衛生係は新聞を介して、なるべくこの際多人数の集まる場所へ行かぬがよいと警告し、学校医もまた同等の事を子供達に注意しているのです。社会的施設に統一と徹底との欠けているために、国民はどんなに多くの避けらるべき、禍を避けずにいるか知れません」

まるで 今のコロナ禍の混乱見るようだと思いませんか。日本に未曾有の危機が訪れる時、本質を見極め正しい判断が出来るのは、実際に危険と隣り合い、家族を守ってきた女性たちだったのではないでしょうか。

「乱れ髪」表紙(Wikipediaより)

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兵庫県川西市 婦人科 レディースクリニックかとう

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