院長コラム

中秋の名月に想う(前編)

2020年10月22日

今月は中秋の名月。夕診をおえて帰宅する途中、池田の山の端から上がってきたまん丸く黄色い月が見事でした。日本人は月のロマンに大いに魅了されて来ました。しかしガリレオ型の望遠鏡の発明は、かぐや姫の故郷を、あばたのようなでこぼこだらけの無機的な世界に変えたのでした。月面には30万以上のクレーターがありますが、おもなクレーターにはコペルニクスとかティコとかケプラーとか錚々たる天文学者が名がついています。クレーターは過去の隕石の衝突によって形成されたといわれ、新しいクレーターには光条という明るい放射状の筋があります。もっとも明るい光条をもつのは月の北半球、裏側に少し入ったところにある、直径22キロのジョルダーノ・ブルーノというクレーターです。ブルーノは 地動説を唱えて処刑されたルネッサンス期イタリアの修道士の名前です。空気のない月には絶えず宇宙塵や隕石が降り注いでいますが、20kmを越える巨大なクレーターを形成するような破壊的な衝突は、それこそ数千万年に一度起こるかどうかという所でしょう。果たして、そんなカタストロフィーを人類が目撃した可能性はあるのでしょうか。

以下はウィキペディアからの抜粋です。

  • 1178年6月18日(先発グレゴリオ暦では6月25日)の日没直後、カンタベリーの5人の修道士は、大修道院の年代記編者のジャーベイスに対し、「月の角が2つに割れた」と報告した。さらに、ジャーベイスは「割れ目の真ん中から炎が噴き出し、月は心配するように身悶え、自身の目で目撃して私に報告してくれた者の言葉では、月は傷ついた蛇のように脈打っていた。この現象は何十回も繰り返し、炎は様々な捻れた形を描いた。この現象が収まると、月は全体が黒っぽく見えた」と記している。(中略)1976年、地質学者のジャック・アルトゥングは、上記の記述はジョルダーノ・ブルーノの形成についての記述であるという説を提唱した。近代の説では、月に彗星や小惑星が衝突すると、溶けた物質のプルームが表面に噴出すると予測しており、修道士の記述と一致する。また、記述の場所は、クレーターの場所と一致する。さらに、ジョルダーノ・ブルーノが最近形成されたことを裏付ける証拠は、その見事な光条である。流星塵は頻繁に月表面に衝突しており、塵を舞い上げてすぐに光条を暗くしてしまう。そのため、ジョルダーノ・ブルーノが有史以降にできた可能性は十分あり、それは1178年6月だったかもしれないとされていた。

高校時代に読んだNASAの科学者カール・セーガン博士の「コスモス」(朝日文庫)にも載っていた話で、ずいぶんと知的好奇心を刺戟されたのを覚えています。ジョルダーノ・ブルーノの悲劇の生涯と相まって、私の中で新しい月の神話となりました。しかし、科学の発達は、この神話をも過去のものとしてしまいました。皮肉にも神話のベールをはいだのは、2007年に打ち上げられた日本の月探査機かぐやです。その話は次回に致しましょう。

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