院長コラム

お雛様と風の神送り

2021年02月22日

ひな祭りが近づいたので、クリニックにも 母の手作りの雛人形を飾ってみました。桃の節句(ひな祭り)の起源は、自分の穢れを人形(ひとがた)に擦り付けて川に流す中国の風習が元になっています。 平安時代以前に伝わったこの風習が、流し雛の原型になったというわけです。(現在のように絢爛豪華なひな人形を飾るのは、江戸時代以後のことになります。)

江戸の後期18世紀末から19世紀初頭に気温の低下や天候不順が頻発し、天明や天保の飢饉が起こり、しばしばエピデミックが庶民をおそいました。古典落語の「風の神送り」(*下部参照)には、その頃の風俗がコミカルに生き生きと描かれています。町内に悪い感冒がはやると、大きなハリボテの「風の神」人形(ねぶたの人形のようなもの?)を作って神輿に載せ、若い衆が「かぜの神 おっくろー」のかけ声とともに練り歩き、最後に大きな川に流し一目散に逃げ帰って来るという奇祭です。ネタバレで申し訳ないですが、その落ちは次のようなものです。捨てられて川を漂っていたハリボテ人形が漁師さんの夜網にひっかかります。多くの人の願いがこもった人形は、本物の風の神の姿になって、夜空に浮かび上がります。
驚いた漁師さんが叫びます。
「ひゃー、お前は何者や。」
「風の神じゃー。」
「ああ、それでよあみに(夜網)つけこみよったか。」
現代ではわかりにくくなった落ちですが、弱みと夜網を掛けています。

風邪は万病のもと。免疫力のよわった人に、つけ込む様に感染します。新型コロナも、ストレス社会に翻弄される現代人の弱みに付け込んだのでしょう。

*「風の神送り」は、三代目桂米朝師匠の十八番の一つでした。噺に興味のある方は、こちらをご参照ください。

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